以前に私は、初期型(1967年製 Mark II)のMG-Bに乗っていました。ユーノス・ロードスターのお手本になった一台ですね。
古い車でしたが、初期モデルのボンネットはアルミ製で、とにかくバランスの良いオープンスポーツでした。
見た目も、さりげなく紳士的で落ち着きが感じられるスポーティな印象は、いかにもイギリス車らしいな~と感じたところです。
当時、自分で勝手に思ってましたが、若造だった私が乗ってもそれなりにしっくりくると・・
ちょっとカジュアルな雰囲気もこの車の魅力だったと思います。
そして運転した時の、車の感触・・動きがよかったですね。
スポーツカーとしてハンドルから伝わる路面からの情報がある上で、少し肩の力が抜ける感じで走る、そして車と一体感が生まれる・・MG-Bならではの感触は、絶妙でした。
スポーツカーにとって、わずかなステアリングコントロールを要求した時に、その路面とのコンタクトが、いかに大切かは、スポーツカー乗りの方は、わかって下さると思います。
車を介して、路面と会話する~
そして、その味はMG-B生産終了後、10年弱の時を経て、ユーノス・ロードスターに受け継がれた感じです。
スポーツカーは、微妙な味付けというかセッティングは本当に大事だと思っています。
本当に。
しばらく前に、現行のマツダ・ロードスターに乗りましたが、スポーツカーとしては、ハンドルの遊びが感じられ、以前のユーノスから比べると路面からの情報が制限された印象を受けました。
ハンドルからの情報(一般走行に必要のない)をあえて制限することにより、疲れない、快適なツーリング性能を意識したのか・・
私の好みからすると、初代ユーノスの味を再考してほしいな~と(私が乗ったNG-Bのような)
車に興味がない方がスポーツカーに乗ると、よく疲れるという感想を聞いたりします。
車好き、スポーツカー好きは、その疲れ(それが楽しく心地よいもの)を感じたかったりしますが・・
そこのバランスをどうするか・・
現行ロードスターについての私の印象は、より多くの人にロードスターをという、選択に感じました。
おそらく、より北米マーケットを意識された結果だとも推察しますが・・・
マツダにはロードスターで築き上げた世界最大のスポーツカーメーカーであるというプライドは、今後も持ち続けて頂きたいと思っています。
原点回帰で登場したロードスターですが、スポーツカーとしての立ち位置は今後もぶれずに、私たちスポーツカーファンを唸らせてほしいと期待しています。