友人、知人から車購入の件で相談を受けることがあります。
その中で最近聞かれるのが、残価型クレジットについてです。
最初は高額な輸入車販売から始まった購入方法。
最終回に多くの支払額を設定することによって、月々を安くすることを基本とした購入方法ですね。
ご存じの方も多いと思います。
今や国産ディーラーでも各社で普及しつつある残価設定型クレジット(月々の支払負担が軽減できる)の利用率は年々増えており、大体どこのディーラーでも購入相談時には、説明があると思います。
現金購入予定の方も様々なメリットを付加した内容により、残価型クレジットを選択される流れが目立ってきました。
残価型クレジットの先駆者のある輸入車ディーラーでは、私の記憶するところでは車両価格が高額なことも牽引し10年ほど前で利用率は90%を超えていたと思います。
この残価クレジットはディーラー側にも大変重要なメリットがあります。
ビジネスチャンスの確保です。
日本の少子高齢化と価値観の多様化は、国内の自動車販売にも厳しい現実が到来しています。
人口が減り、免許人口が減ることもそうですが、若者の車離れも影響してきています。
それは同時に代替サイクルにも影響し、30年ほど前は3年から5年平均で代替していたものが、近年は10年まで長期化しています。
販売会社にとって、マーケットの縮小と代替サイクル長期化の打撃は相当なものだと認識し、顧客の囲い込み策に必死な状況です。
残価型クレジットは、3年、5年などの最終回支払時が、一つの代替タイミングとなりますが、それは販売会社にとって代替時期の短縮化に直結します。
そのタイミングでの下取価格のメリット(査定価格の優遇措置など)なども各社で工夫を凝らしています。
そのタイミングで乗り換えて頂く・・
あと販売会社にとっては代替チャンスの確保に加えて、高年式で質の高い下取車が入ることも経営的に重要なところです。
中古車販売も販売会社にとって大事な経営の屋台骨です。
だから残価クレジットならではの好条件な下取価格で代替えか、継続して再クレジットか、車両返却するかなどは各社共通するところではあると思いますが、ディーラーは、代替をしてもらうために一生懸命に頑張ってきますので、こちらも意識して対応することで条件交渉面については有利になる可能性が高いように思います。(条件交渉がしやすい)
また最近の車は運転支援システムや自動ブレーキなどの安全に対する配慮と普及が著しいので、一定期間の乗り換えで、より高い安全性を確保するという意味でもユーザー側にとってメリットなことかもしれません。
それと車には維持費がかかりますから、長く乗ることは、それなりにお金はかかるということも忘れてはならないことです。
ある意味、長く乗ることの方が、状況によっては高くつくこともあります。
日本車は壊れない・・実際、そんなこともないと思うのは、私だけではないと思います。
今、自動車販売店は、お客様へメリットを打ち出し提案することに力を入れています。そのことは、お客様側にも沢山のメリットが生まれていると感じます。
厳しくなる環境を逆手にとってWIN WINの関係(お客様との絆づくり)になる。
ユーザー側は、そんな背景を少しでも理解した上で、購入検討されるとスムースな車の買い方ができるような気がします。
買い方も車選びも、車に何を求めるか、どう付き合うかで、そこは人それぞれ違ってはきますが、時代の流れにのることも一つの賢い選択かもしれません。